最強の餅

中途半端な文を辞めれる日がきますように

ファッションショー

頭はさしてよくなかった。音楽が好きな人が楽器を練習するように、曲を聞くように。サッカーが好きな人が昼休みサッカーをするように。わたしは古い日本が好きだったから大学に行った。もっとやりたいことは、だめだったから、次にやりたいことに手を伸ばした。

 

バカだから利用のために近づく人もいるんだと思う。騙せそうだから、きっと本質を見抜くことがないから。自分でも分からないような本質を見抜いてほしい人間はわたしのまわりになんて来ない、知っている。

 

空気になることが苦手だった。嫌な目立ち方ばかりするから、より身を縮めた。もっと目立った。馬鹿みたいな信念と馬鹿みたいな正義感が、正しいものだと疑わなかった。

 

自分の圧を味方につけた。口説き文句だったのかもしれないとわかっていたけど、オープンスクールで言われた、容姿でも声でも愛嬌でもない、オーラであなたは成功するを信じていた。声褒めろよ。口で誤魔化したところで、どれだけいい言葉で飾ったとて、ハリボテなのはすぐわかる。安売りがお好みならぴったりかもしれないけど。値段がつくような目にはなれないけど、ハリボテを着飾るよりは仕事をするわ